二次利用の弊害 ~「HEY!HEY!HEY!」 で 「ほんとにあった!呪いのビデオ」 を見せること~
さっき、フジテレビ系の「HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP」という番組の中で、Crystal Kayが怖いもの好きということで、「ほんとにあった!呪いのビデオ」の一部を見せていました。
この、ビデオ(まあ、DVDなんですが)のことを、インチキだとか、つくりだとかというのが、野暮なことは分かっています。
おそらく一本丸々見れば、そこに流れる匂いというのに気付くでしょう。その匂いに気付いた上で、視聴者は楽しむわけです。プロレスや、水曜スペシャルの川口浩探検隊と同じ楽しみ方です。
製作スタッフも確信犯でしょう。「フィクション」と「ノンフィクション」の境目をくすぐってみよう、という。うまいやり方だと思います。
ただ、これをHEY3の中で流すとなると話は別です。「ほんとにあった~」というタイトルで紹介し、このビデオシリーズのことは特に深くは紹介せず、あたかも、どこかで見つかったビデオ、素人から投稿されてきたビデオ(を発売したもの)のように、紹介されているわけです。
きっと勘違いしている視聴者も多いと思いますよ。
そして、出演者や会場はキャーキャー言っているのですが(テレビですので)、その割には、あまりにもこの作品の演出・設定がチープなのです。
1つ目に紹介されていた、冷蔵庫の中に顔がうつるものですが、
出てくる若者のやり取りで、
A:「今 何か 顔・・・」
B:「えっ? 顔? 何?」
という部分があるんですが、実に安っぽい演技なんです。(文字にすると伝わりませんが)
カメラワークも若者が何気なく撮ったにしては不自然。VTRの最後の方で冷蔵庫を写す必然性を出すために、最初の方からずっと下向きアングル。普通そんな撮り方しないでしょう。(まあ、絶対しないとは言えませんが)
そして、設定が・・・
ナレーション:実はこちらの冷蔵庫、この若者が中古で購入したもので、以前の所有者の子供が誤って中に閉じ込められ、亡くなったことがあるという
うん、こんな腹までくらい高さの、小さい冷蔵庫に閉じ込められる?そうとうちっちゃい子だな。しかも入ったのに出られない?それは業務用みたいな、外からしか開けられないタイプでの事故の話だろ。そして、そんな事故があったなら、中古で売っちゃいかんよ、君。
このシリーズの、企画の目の付け所はよかったと思います。でも、もうちょっとリアリティとは何かということを考えたほうが・・・
「ほんとにあった」というコンセプトだけで持たせるのには、30作は多すぎました。そろそろ、やめ時だと思いますよ。
今回の告白 : とはいえ、これを見てしまった以上、トイレ行くの怖いっす。(ほんとは結構好き)■
[2011年10月30日追記]
「ほんとにあった!呪いのビデオ」シリーズの元スタッフが掲示板上でいろいろ回答してて、それを見たら、余計に恐くなった・・・
HEY!HEY!HEY!の心霊動画はヤラセです ・・・一部はね
■
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