「ロボット三等兵」と反戦メッセージ
「第2期 現代漫画 11 戦争漫画傑作集」という本を読んだきっかけは、新聞で辰巳ヨシヒロ氏に関する記事を読んで、アマゾンで検索してたどり着いたというもの。
古い本(38年以上前)なんで、中古しか売ってないですね。川崎市立図書館で借りました。
辰巳氏は「劇画」漫画家ですし、この本に載っている作品はシリアスなものが多いです。(他には、水木しげる氏、ジョージ秋山氏などの作品が収録されています)
その中で、とても印象深かったのが「ロボット三等兵」(前谷惟光)という、ギャグ漫画です。
「わしなどは 三十年もやって やっと大佐になったのだ」
「くだらないことを ずいぶん ながくやりましたね」
巻末には、作者の前谷惟光氏の「滑稽なる地獄」という文章が収録されおり、前谷氏が戦地で壮絶な体験をしたことが分かります。
「ロボット三等兵」は、ロボットの兵隊が騒動を起こすというギャグ漫画で、決して反戦を謳ったものではありません。
しかし読んでいると、このギャグ漫画に反戦のメッセージが込められていることがジワリジワリと伝わってきます。
その、メッセージを伝える手法は、「戦争の悲惨さ」を描くのではなく、戦時には当たり前になってしまう「滑稽」な部分をギャグにする、という手法だったりします。
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