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2009年4月16日 (木)

ワシ鼻としゃくれとハプスブルク家

ちょっと前に嫁が、テレビで、何とか何世がしゃくれで、遺伝で、一族がみんなそんな顔で、どうたらこうたらで、面白かったという話をしてきた。「何とか何世」って何だよ。ルパン三世かよ、と思いつつも、番組のタイトルは教科書がなんとかで、ほっしゃんとしょこたんが出ていたなど、断片的な情報からいろいろ検索していると、どうやらこの番組であることが判明、

ただ公式ページなどを見てもどんな内容だったのかはよく分からず、いろいろ検索していると、↓下記のブログ記事へたどり着きました。

うろうろ本版: 名画で読み解く ハプスブルク家12の物語

番組内容と関連のありそうな本を紹介されていました↓ このブログ記事を書いた方は、この本を読んだあとに、たまたま番組を見かけたようです。

名画で読み解く ハプスブルク家12の物語 (光文社新書 366)
名画で読み解く ハプスブルク家12の物語 (光文社新書 366)

というわけで、この本を市立図書館で借りて、読んでみました。

おそらく番組はもっと面白おかしく紹介していたのでしょうが、この本はそこまでくだけた感じはなく、ハプスブルク家の人物のドラマを歴史に絡めて紹介しているものでした。例によって○○一世やら、□□二世やらが出てきて、カール五世がカルロス一世と同一人物だったりして、ややこしい話も多く、しばしば混乱しつつも、この本は楽しく読めました。

タイトルに「名画で読み解く ~」とあるように、たくさんの絵画が挿絵として掲載されています。おもに肖像画が多いですね。

で、読んでみれば(肖像画を見てみれば)分かるのですが、ハプスブルク家は見事に「しゃくれ」の家系なんですねー。番組ではおそらくこの辺を笑いにしていたんでしょう。

ただ、このしゃくれの歴史にもそれなりの暗い運命が絡んでいて、血の純潔や領土を守るための近親婚の影響が少なからずあるんですね。この本を読むと、王族に生まれることの悲劇みたいなものが理解できます。王族も楽じゃないです。

そして、最も衝撃的だった絵がこれでございます。(ウィキメディア・コモンズに登録されていたので転載します)

マクシミリアンと家族
マクシミリアンと家族

下記リンクには、より高解像度の絵もあります。

マクシミリアン1世 (神聖ローマ皇帝) - Wikipedia

この絵は特徴がデフォルメされているんでしょうか。すごくわかりやすいです。実はこの本に載っている他の絵は、顔の特徴については、もう少しソフトに描かれているような気がします。ただ、それでも特徴ははっきりと見て取れて、血の濃さを感じます。

歴史に関係する本なんてものは、読んでいて退屈なものが多いのですが、この本のように肖像画をたくさん掲載し、人物を中心に描くことによって、面白い読み物になるものだなあと感心しました。(複雑なところはあまり気にせずに読み流したんですけどね)■

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