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2010年12月25日 (土)

小田急に痴漢が出た

12月24日 18:20 新宿発の快速急行 藤沢行きが、新百合ヶ丘に停車する直前、女性の大きな声がしました。

私はイヤホンをしていて、女性の位置も私の後方の少し離れた位置だったので、よくは聞こえなかったんですが、泣きそうな声(実際泣いていたかもしれない)で、「後の人が」みたいなことを言っていました。

痴漢?

私の心にとっさに浮かんだ感情は恐怖です。痴漢への恐怖ではなく、冤罪の恐怖。(私は男なので)

もし、「後の人が」と言っている女性の、ちょうど後のあたりになんかいたりしたら、どんな顔で否定すればいいんだろう。

それに例えば、すぐ横の男の人が加害者(とされていて)で立ち去ろうとしていたら、引きとめて、「とりあえず、駅事務所まで」なんて言えるだろうか。痴漢冤罪のスタートは「とりあえず事務所」なんだし。

昔見たテレビ番組で、弁護士数人が回答者になっていて、「痴漢冤罪に合いそうになったらどう対処する?」みたいな質問に対し、二人の弁護士が「走って逃げる」と答えていました。

駅事務所に行ったら、おしまいだと。どんなに否定しようが話は聞いてもらえない。だから、その場から離れる以外に対処法はないんだと。

警察が信用できないって感じている人は多いでしょう。警察はこんなことだってやるんです。↓

「痴漢“無実”証明できぬまま自殺 息子信じる母、目撃者捜し続く」:イザ!

どちらが被害者で、どちらが加害者かの、判断もろくにできない警察官がいる、という恐怖。

痴漢事件に関しては、警察、検察、裁判所が、まともに仕事していないせいで、痴漢といえば、冤罪という単語が頭に浮かぶほど。

一番つらいのは被害者の女性なのに、冤罪を作り出す構図があるせいで、意識がすっかりそちらへ行っちゃう。被害者を思いやる以前に「冤罪かも」という考えが頭をよぎる。

痴漢に怯える女性、痴漢冤罪に怯える男性。

満員電車に乗ったことがある人は分かるでしょう。あんなにぎゅうぎゅうじゃ、目撃者もいるはずないんです。見えるのは前の人の頭や肩だけ。

被害を証明することも、無実を証明することもできない空間なんです。

そして、鉄道会社は「それでよし」としているんです。ぎゅうぎゅうであれなんであれ乗客が車輛に乗り込めて、ダイヤに乱れなく運行できていれば、そこが一番利益が最大になる地点。それ以上、運行本数増やしても、損するばかりですから。

時刻表にはそれが表れています。(下記はえきから時刻表から引用させていただきました)

今回の痴漢事件が発生したのは、この時刻表(下り)の18:46の電車。18時台の本数は15本。

1

15本というのは、運行できる限界なのか? 朝の時刻表(上り)のピークを見てみると、

2

なんと、7時台に運行しているのは26本。恐るべし、日本の鉄道会社の技術力。

この本数を夕方にも走らせてくれたら、昨日の痴漢だって発生しなかったはず。被害に遭った女性だって、空いている電車でいつものように帰宅し、楽しいクリスマスイブを過ごせたはずだっただろうに・・・

いや別に、小田急さんが利益を追求することを、否定するわけではないんですけどね。私企業なんだし。

でもね、なんだか優しくないなあ、なんて。

満員電車がなくなる日―鉄道イノベーションが日本を救う (角川SSC新書)
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