M-1 2010 審査員たちの評価基準はブレていないのか?
M-1出場者たちは心のどこかでこんなふうに思っているはず。
「あんたには審査されたくないよ」
M-1の出場者もピンキリならば、審査員もピンキリ。どの審査員がピンで、どの審査員がキリなのかは言わないあたり、僕は奥ゆかしいのです。
【ジャルジャル】
松本 「これがねー、うーん、漫才と取っていいのかどうかというとこがちょっとありましたね」
今田 「あー、コントの設定のような」
松本 「うーん、そうですね」
今田 「ジャルジャル風の漫才というか」
松本 「そうやねー」
そもそも漫才なのか、みたいな話は予選の段階からちゃんと解決しておいてほしい。
今田さんもちょっとまずいと思ったのか、「ジャルジャル風」という表現でフォロー。
ジャルジャルのネタがそんなに特殊だったというとそんなこともなく、「漫才をやっているコンビ」をネタにした漫才で、「メタ漫才」とか言われているようなやつですね。ジャルジャル以外でも、ちょいちょい見かけるんで、別に違和感はなかったです。
笑い飯だって、ダブルボケっていう特殊ネタですからね。もう慣れてきちゃいましたが。
コント的なのがダメというなら、サンドウィッチマンはどうだったんだ、って話になるし。
正統っぽくないものが嫌いなら、だまって低い点数を付ければいいと思います。審査員にはその権利がある。
【銀シャリ】
渡辺正行 「そうですねー、あのー、まるで、この、漫才の教科書的な感じのね、漫才だったんですけども、そのへんがちょっと新しさに欠けるかなというのが、なんかね、ちょっと感じましたけども、でも、あの、みんなに分かりやすい、楽しい漫才だと思います」
「言うことに窮した」感をひしひしと感じました。
批判とフォローを入れたようにも見えますが、お笑いにおいて、「教科書的」とか「みんなに分かりやすい」とか。馬鹿にしとんのか???
そうそう、明けて1月1日の爆笑ヒットパレードのコント赤信号のコント、見ちゃいましたよ。「リーダー!」ってやつ。
やっぱ、お正月気分だからでしょうか、爆笑ヒットパレードのお客さんって優しいなあって思いました。
【ナイツ】
島田紳助 「スリムクラブの点数、あそこからおかしくなったんですよ、俺。あれを漫才として、うまいのか、へたなのか分からなかったんですよ。
(中略)
ナイツやっぱりうまいよなー、いまいちウケへんかったけど、思いながら」
M-1の審査の基準は、「うまい」かどうかなんでしょうかね。「面白い」かどうかではなく。
うまいだけで、面白くもなんともないものは、世の中にけっこうあります。漫才を伝統芸能にしたいんでしょうか。
ナイツは「面白い」のです。「うまい」かどうかはあまり重要ではない。
【ハライチ】
中田カウス 「うーん、ちょっと空回りしてたねえ。二人で渡り合ってるっていうのが漫才なんですけど。一人よがりになりすぎたかなあ」
もし、このような審査の観点なら、ハライチは今のスタイルのネタをいくら磨いたところで、M-1でカウスさんに高評価は一生もらえないことになるでしょう。もう、M-1ないけど。
岩井が無茶ブリして、澤部が無理にノルってのが、ハライチのスタイルですからね。岩井はお題を出すだけでつっこまないし、澤部の空回りを楽しむのがハライチ。それをつまらないと思うなら、それまでですが。
【優勝決定後 笑い飯について】
島田紳助 「笑い飯は今まで、自分でわざと取ってこなかったくらい失敗してるんですよ。今日だってネタを(一本目と二本目で)逆にしていたら、全員笑い飯ですよ。それを、二本目のクオリティが落ちて、ネタが逆やから、スリムクラブというね、取ってはいけない人に(票を)入れてしまうんですよ」
一本目を二本目に持ってきたからといって、「全員笑い飯」になるかなあ。スリムクラブは二本目もめちゃめちゃウケてましたよ。
冗談を含んでいるとは思うのですが、スリムクラブを亜流扱い、ヘタなのにウケた、みたいな流れにしないと、笑い飯の優勝に説明がつかないという、そんな心理が深層にあるような気がしてならないのです。
M-1出場者の芸人で集まって、「M-1審査員を審査する」って企画やったら面白いんじゃないですか?
「当たり障りないコメントしかしていないんですよねえ」とか、「基準がブレてやしませんか?」とか、「もはや一線では通用しないセンスなんですよね」とか、「お手本見せてください」とか、「結局、点数に差を付けてないじゃないですか、自信ないんですか?」とか。そんなコメントが出るのではないかと・・・
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