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2011年1月11日 (火)

マスコミの権威病

山崎正和氏が、なかなか面白いことを言っていました。

痛いニュース(ノ∀`) : 【読売】 山崎正和氏「知的訓練を受けてない人がネットで情報発信…ネット時代にあっても、責任あるマスコミが権威を持つべき」 - ライブドアブログ

もう一つ心配なのが、大衆社会がより悪くなることだ。ブログやツイッターの普及により、知的訓練を受けていない人が発信する楽しみを覚えた。これが新聞や本の軽視につながり、「責任を持って情報を選択する編集」が弱くなれば、国民の知的低下を招き、関心の範囲を狭くしてしまう。ネット時代にあっても、責任あるマスコミが権威を持つ社会にしていく必要がある。
2011年1月10日 読売新聞朝刊より

マスコミ(寄りの人)がネットを批判するときって、何だか、とんちんかんな場合が多いんですよね。

ブログやツイッターで、質の悪い情報が大量に流れるようになる→世の中が悪くなる

っていう、なんて安直な発想。

大量の怪しげな情報の中から効率よく、必要な情報、価値のある情報を選別するスキルを、多くの人がすでに身につけているのですよ。最近はメディアリテラシーとかって呼ぶみたいですけど。

山崎氏のようなタイプの人間はきっと選別スキルをもっていないんでしょうね。ちゃんとしたフィルターをかけることなく、ブログやツイッターをざっと見て、そこに低俗で、くだらない、無責任な発言を見つけると、ネットはダメだって、簡単に思っちゃうんでしょう。

ダイアモンド鉱山にいても、目の前にあるただの岩を見て、ここには何もない、価値がないって思っちゃうんでしょうね。

マスコミが権威を持っていた時代、戦前・戦中は好戦ムードを煽って、戦後はとたんに土下座謝罪歴史観を煽って、政権交代だーって煽って、民主党はダメだーって煽って、すばらしい責任感ですこと。

  ブログやツイッターの普及
    ↓
  知的訓練を受けていない人が発信
    ↓
  新聞や本の軽視

ははは。

価値があれば重視され、価値がなければ軽視されるだけ。

マスコミの人って被害妄想があるんでしょうか。ネットが何もかも飲み込んで、新聞やテレビがなくなるとでも思っているんでしょうか。取り分のパイが小さくなるだけで、マスコミは依然重要なメディアであり続けるに決まっているのに。そのパイがもはや一口サイズなのかもしれませんが。

山崎氏は、その重要度(パイの分け前)に不満があるんでしょうね。「マスコミが権威を持つ社会」なんて言うくらいだから。

落語に出てくる物知りのご隠居くらいの感じでいいじゃん。あの人は物を知っているんけど、たまにウソをつくとか。知らないことを聞かれると、言うに事欠いて、デタラメを吹聴しだすとか。そんな落語あったなあ。

絶対的権威じゃなきゃ、プライドが許さないんでしょうねえ。

尖閣ビデオはYouTubeで公開され、芸能人だって、スポーツ選手だって、政治家だって、ブログやツイッターで情報発信しちゃうし、テレビにあまり出ないアーティストがUSTREAMでライブ中継したりして、日に日にマスコミの存在感が薄れているから?

テレビのワイドショーやバラエティだって、ネットでこんなものが流行っているとか、検索ランキングだとか、YouTubeの動画集めただけの番組作ったり、ネット発信の情報にしっかりおんぶにだっこじゃないですか。サイトも見てね、とか告知したり。

まあ、新聞は「テレビみたいな低俗なメディアと一緒にするな」って内心思っているのかもしれませんが。

そして、テレビは「新聞みたいな古臭い斜陽のメディアと一緒にするな」って思っているかもしれないし。

どっちでもいいや、な感じ。

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