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2011年5月 3日 (火)

節電対策が障害者を苦しめる

どうも鉄道会社の節電対策が、大して考えもせずに行われているんじゃないかという懸念が・・・

「節電で障害者困惑 暗い駅、止まったエスカレーター」:イザ!

「目が不自由な人」というと、私は全盲の人を頭に思い浮かべてしまうのですが、他にも、極度に視力の弱い人や暗い所で見えない人がいるわけで、↓こういうことが起きているようです。

「目印にしていた案内板や自販機の照明が消えると方向感覚を失ってしまう。いつも使う階段がどこにあるかもわからなくなる」

全体的に照明を必要最小限にするという施策は効果的だとは思うのですが、案内板の照明まで落とすってのはどうなんでしょうか。必要だと考えたから、照明で照らすタイプの案内板にしたんですよね。照明を消せば、機能が低下することは分かっているはずですが、それでも良しと判断したんでしょうか。

全体的に暗ければ、照明タイプの案内表示板はかえって目立つと思います。照明は落としつつ、案内板は点灯しておくというのが妥当なんじゃないでしょうか。できれば、案内板で使っている光源をLEDにするなどの対応と組み合わせて。

筋ジストロフィーを患い、足に障害のある東京都世田谷区の女性(43)は「なるべく外に出ないようにしている。出かけるとしても1人では無理」と打ち明ける。転倒したら1人で起きあがることができないからだ。

 エスカレーターの停止で混雑した階段は他人にぶつかる可能性を考えると怖くて下りられない。女性は「案内板にも停止場所を記してほしい」と、具体的な節電場所の情報を求める。

エスカレーター自体が動いていないことによる不便に加えて、混雑によって危険性が増している面もあるんですよね。「エスカレーター+階段」でなんとか流れていた人数が、階段に集中するんですから。

また、昼間に運行本数を間引いたりしているようですが、本数が減れば一本ごとの乗降客が増え、階段の混雑はさらにひどくなります。地震前からも慢性的に、電車が到着するたびにエスカレーターと階段が大渋滞しているような駅はいくらでもありましたから。それが、さらに悪化しているという状況です。

上記のような問題があるので、何を止めるのか(照明、エスカレーター、電車自体を減らす)、いつ止めるのか(ラッシュ時間帯と空いている時間帯の扱い)、どれを止めるのか(バリアフリールートを確保して、そこはフルで稼働させるなど)といった点は非常にデリケートな問題だと思います。

これが、どのような方針で運用されているのかというと・・・

東京メトロは、具体的な節電対策は各駅の判断に任せており、一律の対応は難しいという。

駅まかせだったのか・・・

じゃあ、以前書いた↓これ

東京メトロが「無駄な節電」をしています

はタイトルを改めて、

  表参道駅が「無駄な節電」をしています

ってことになりますね。そういえば、同じ時間帯でも銀座線新橋駅の私の使う出口はエスカレーター動いていたりしますから、本当に駅判断なんでしょうね。

で、東京メトロとしては、

ただ、案内板の点灯などバリアフリーの対応も順次進めるとしており、「できるだけ不便を取り除きたい」と話す。

と、対応していくという姿勢はあるようですが、でも、なんだか順序が逆なんじゃないかと。

「順次進める」なんて言っている間にも、危険にさらされている人がいるんですから。

正常時の稼働状況から、熟考をしながら引き算していくようなやり方で実施すべきなんじゃないかと思います。

だって、今はまだ電力が逼迫(ひっぱく)している状況ではないんですから。夏までに完成させていくようなプランでいいんじゃないかと思うんですけどね。

東京地下鉄便利ガイド 4版―バリアフリー情報
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