NHKならではの贅沢さ「松本人志のコント」(MHK)
本格的なコント番組がすっかり減ってから久しいですが、NHKはやってくれていますね。
一年以上前(2010年10月15日)に単発で放送された「松本人志のコント」(MHK)が、ついにレギュラー化されました。
レギュラー化の初回は昨日2011年11月5日、次回は12月3日です。月一の渇望感。
初回見てみました。いろんな感じでぜいたくでした。
下記の、三本構成でした。
(1)オンリー
CMの音声別録りをネタにしたもの。なんと、浜田雅功出演。
(2)メイの冒険
なんだかよく分からない影絵。
(3)名探偵 三河安城シリーズ
では、(1)から。CM収録後に、商品名や商品展開の部分を別で音声撮りしようとしているという設定。「カレー味も出た!」とかそういうやつですね。で、松ちゃん扮するインチキくさいCMディレクターの言動でくすぐるのですが、メインはCM出演者の浜ちゃんが言わされるフレーズのニュアンスだと思います。
「ジャンボカップめん!」
「チキンコンソメ味も出た!」
「チキンコンソメのミニも出た!」
このへんまで普通です。でも、次第におかしくなり・・・
「チキンコンソメのミニも出た! しかもつぶタイプでね」
「つぶタイプ」って何だよ・・・
「つぶタイプはね」
「あのつぶタイプがね」
「つぶタイプのつぶが出た」
「つぶ中のつぶが出た」
このへんから、「つぶ」っていう響きだけで何だか面白くなってきます。
で、このコントがすごいのは、こんな感じで約17分続きます。30分番組の17分ですからね、かなりの比重です。
こういうのって民放の普通(?)の番組ではやりにくいんじゃないかなあって思うんですよ。「これで視聴者を引っ張れるか?」みたいな話になって、コンパクトにまとめちゃうとか。
ずっと見てないと面白さが伝わってこないようなものなんですよね。
「カレー味も出た」
「カレー味も出て、しかも30%増量だよ」
「なんぼなんでも辛すぎるで」
「こんな辛いもん食えるか」
「辛いにもほどがある。こんなもん買うてるやつ見たことない」
「抱きまくら当たる」
「カレー抱きまくらが当たる」
「カレー抱きまくらが当たりまくる」
「カレー抱きまくら、持っている人だけが当たる」
「カレー抱きまくらが当たっていた」
「カレー抱きゴリラが当たる」
「カレー抱きゴリラが吠える」
こんな感じです。面白さをしっかり感じるためには、17分の注視を視聴者に要求します。
松本ディレクターは中指に指輪をしているのですが、こういうディテールは大事ですよね。
あ、しまった、(1)の説明が長過ぎた。
で、(2)の「メイの冒険」は影絵なので、松本人志氏は出てこないし、声の出演もありません。だからコントでさえありません。内容は良く分からないのですが、影絵のクオリティでも手を抜きません。
メイが「もどす」ところは、おそらく影絵だけでない、違う手法を使っていて、そういうところに、こだわれるのがすごい。
(3)の「名探偵 三河安城シリーズ」はキャストが豪華なのに、一言ずつくらいしか、しゃべらないまま終了します。「シリーズ」だから数本まとめて撮るんでしょうか。気になります。
あ!、ここでもゴリラ。「抱きゴリラ」と関係あるんでしょうか。
出演
あき竹城 六平直政 保坂尚希
パンツェッタ・ジローラモ 友近
上記の出演者、一言くらいしか台詞がない上、映る場面も少ないままコントは終了します。
で、何がいいたいかと言いますと、きっと今の民放って実験がやりにくい環境になっているのではないかと。そして、公共性が高いNHKでむしろこのような実験的挑戦的番組が作られているというのが何だか不思議だなあと。
ん?視聴率? しょーもな。
父から娘へ~さや侍の手紙~
竹原ピストル
« 尻手黒川道路が走りにくい | トップページ | 藤子・F・不二雄ミュージアム 3種類のアンキパン »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 「先生! 、、、好きになってもいいですか?」と「時をかける少女」(2017.11.05)
- ワールドビジネスサテライトが訂正だらけだった話(2017.05.28)
- それは「電子顕微鏡」ではなく「デジタル顕微鏡」です(2017.03.12)
- WBS大江麻理子アナの体重は44.5kg(2016年5月19日現在)(2016.06.27)
- 九州地区で真田丸 第14話「大阪」が再放送されない理由(2016.04.23)
「芸能・アイドル」カテゴリの記事
- 「先生! 、、、好きになってもいいですか?」と「時をかける少女」(2017.11.05)
- 宇多田ヒカルはJASRACから著作権管理を引き上げて、NexToneにでも委託したら?(2017.02.12)
- WBS大江麻理子アナの体重は44.5kg(2016年5月19日現在)(2016.06.27)
- 「クイズ斎藤工の100のコト」にタクミの本気を見た(2016.01.24)
- ウーマンラッシュアワー村本のすべらない話の間違いが気になる(2016.01.11)
確かによく注意して観ないと面白さがわからないと思います。松本の笑いって昔からそうだけど、基本的にテレビの前で大勢で観て楽しむものじゃないと感じます。
投稿: コト | 2011年11月13日 (日) 18時02分
コメントありがとうございます。
MHKみたいなコントって、見ているときに話しかけられたりしたら、ちょっといやですもんね。「待って。今見てるから」みたいな。
最近の番組は、家族で団欒しながらとか、ご飯食べながらとか、携帯いじりながらとか、ザッピングで途中から見ても、楽しめるように作られていますね。
笑うところでは出演者やスタッフも(派手に)笑っているし、テロップで笑うところをマーキングしてくれるし、「はい、ここ面白いところですよ」って感じのあおりのナレーションが入ったり、CM明けは今までの経緯を説明してくれるし。
一生懸命見なくても大丈夫な半面、一生懸命見ている人には余計なものが多すぎて・・・
こういう番組も必要だとは思うのですが、ちゃんと見ないと楽しめない番組も、もっとあってもいいと思うんですけどね。
「VISUALBUM」みたいなコントをテレビで流したら、視聴者はどんな反応を示すんだろうと、ちょっと興味があります。
最初の2,3分で、チャンネルを変えられてしまうんでしょうかねえ。
投稿: 管理人 | 2011年11月19日 (土) 03時53分