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2012年1月 3日 (火)

雲散霧消、雲消霧散、雲散霧散、胡散霧消、胡散霧散

↓この記事を読んでいて、あれ?っと。

ずるい者が成功、お人好しは苦労する:日経ビジネスオンライン

遥洋子のエッセイで「胡散霧消」って言葉が使われていたけど・・・
もはや、譲り合いやら、共に生きる的発想は胡散霧消したと私は感じている。(以下略)

「胡散霧消」? 正しくは、「雲散霧消」ですよね。

うんさんむしょう【雲散霧消】の意味 - 国語辞書 - goo辞書
[名](スル)雲や霧が消えるときのように、あとかたもなく消えうせること。雲消霧散。「長年の計画があっけなく―する」

うさん【胡散】の意味 - 国語辞書 - goo辞書
[形動][文][ナリ]《「う(胡)」は唐音》怪しいさま。不審なさま。胡乱(うろん)。
「此国(ここ)では余り見掛けたことがないが、―な奴さ」〈二葉亭訳・奇遇〉

うん、私の記憶は正しかった。「胡散」とペアになるのは「臭い(くさい)」だ。

これに関しては、遥さんが言葉を間違って理解しているというよりは、「うんさんむしょう」とすべきところを、「うさんむしょう」とミスタイプして、そのまんま変換しちゃって、編集者もミスを見逃してしまったというケースなんじゃないかと思います。

というわけで、この「胡散」じゃないよね「雲散」だよね、って確認作業をやっている時に見つけた、バージョン違い、および、誤用特集。

【雲散霧消 うんさんむしょう】○
基本形。一番メジャーなやつ。
Magic: The Gathering のカードにもあるくらい。(←分からない人はスルーしよう)

【胡散霧消 うさんむしょう】×
【胡散霧散 うさんむさん】×

「胡散」の意味自体が合わないですからね。誤用とみなしてよさそうです。でも、ネットで検索すると使っている人も結構いるみたいです。

【雲消霧散 うんしょうむさん】○
「散」と「消」が入れ替わったバージョン。
これは先述のリンクのgoo辞書(デジタル大辞泉)にも、手元の広辞苑にもあったので確実です。

【雲散霧散 うんさんむさん】?
「消」が「散」に変わったバージョン。
下記の2つのブログ記事では、この言葉は「ある」としています。(使っているだけではなく、メタなレベルでの言及で)

四字熟語・故事ことわざ  「う」の四字熟語
雲散鳥没 うんさん ちょうぼつ
雲のように散り、鳥のようにかくれて見えなくなる。
あとかたもなく消えうせること。
「類語」 雲散霧消 雲散霧散

雲散霧散 - おばさんの好き勝手
でも、今になって、やっと、「雲散霧散」という言葉も
ある、ということが、わかった。

ただ、個人ブログであって、これをもって「雲散霧散」を認定とするには、ちと弱すぎる。出典が書かれていたら嬉しかったんですが。

あと、デジタル大辞泉でも、私の手元にある広辞苑でも、「霧散」の同義語・類義語として、「雲散霧消」の方が挙げてあり、使用例としても「雲散霧散」は登場しません。という点を考慮すると、ほとんど一般的でない、もしくは誤用が広まったパターンでしょうか。結局、分からずじまい。

とういわけで、いろいろ考えているうちに、こんがらがってきましたので、とりあえず私は「雲散霧消」だけ使うことにしようかと思っています。

次回は、「喧喧囂囂(けんけんごうごう)」、「侃侃諤諤(かんかんがくがく)」、「喧喧諤諤(けんけんがくがく)」を、とりあげます。(うそ)

「間違いやすい日本語」の本―恥をかかないための言葉の知識 (PHP文庫)
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