北芝健『治安崩壊』で、スマイリーキクチに言及したとされている箇所

このとんでもないネット中傷事件については、↓こちらを参照してもらうとして、

スマイリーキクチ中傷被害事件 - Wikipedia

この事件はたびたびネットで話題になるんですよね。↓こういうテレビ放送とかのタイミングで。

北芝健さん、「一足早く出てき」て、「お笑い系のコンビを組んで芸能界でデビューした」のがスマイリーキクチじゃないとしたら、誰なのよ - 急上昇ワードな理由

で、その時にあわせて検索されるのが、「北芝健」氏の名前。この事件に関して大きな影響を与えた書籍の著者です。

前述のウィキペディアのページには、↓こう書かれています。

北芝の本で情報源を全く明記されず「お笑い系のコンビを組んで芸能界でデビューした犯人」について実名などの個人を特定する詳細なプロフィールは書かれなかったが、この記述はお笑いコンビとして芸能界デビューしたキクチを連想させる表現だったため、ネット上ではコンクリ事件キクチ犯人説の根拠とされた。

で、ごく一部の引用はウィキペディア内にあるんですけど、著者の北芝氏がどういう文脈でこの「お笑い系のコンビを組んで芸能界でデビューした犯人」に触れたかについては、もうちょっと広い範囲で確認したほうが良さそうに思います。

手元にある書籍をキャプチャしました↓

『治安崩壊』（北芝健 著）
「第２章 凶悪犯罪の被害者になるということ」より
衝撃的だった女子高生殺人事件（PDFファイル）

↓1ページずつ画像にしたものも置いておきます。

69ページ

70ページ

71ページ

これくらいの範囲で読むと分かりますが、北芝氏の意図は、この殺人事件の凶悪性と、その犯人たちへの処罰の軽さを主張することにあり、特に「お笑い系のコンビを組んで芸能界でデビューした」男を強調しているようにも見えません。軽く触れた、という程度で。もちろん、スマイリーキクチ氏の名前も出していません。

じゃあ、北芝氏に非はないか、というとそうとも思えず、ウィキペディアによると、

この際、担当刑事がコンクリ事件に関する資料を取り寄せ、犯人及びその仲間に「きくち（菊池・菊地）」という名前がないことと芸能界入りした者がいなかったことが確認された。

とあります。つまり、北芝氏は全くのウソを書いています。

また、その情報のソースを一切示しておらず、その後も、その非を詫びる様子はありません↓

北芝健 公式ブログでの、スマイリーキクチへの言及まとめ: 主張

ソースを示さないところを見ると、どうせネット上のデマを鵜呑みにして本に書いてしまったんじゃないの？ と思われてもしょうがない気がします。というか、そうなんでしょう。でしょ？

まずは、どういう経緯で「お笑い系のコンビを組んで芸能界でデビューした」という架空の人物の存在を信じ込んでしまったのかを説明して、その非を詫びてから、（あるとすれば）スマイリーキクチ氏側の非を責めるべきじゃないかと思うんですよね。

このままじゃ、信用を失うばかりだと思うんですけど、どうでしょう？

治安崩壊──凶悪犯罪社会を生き抜くために知るべきこと