« 小田急で小銭のチャージを拒否された | トップページ | 宅配のおせちはがっかり率が高いんじゃないかと思う »

2014年11月 3日 (月)

神奈川県の土砂災害警戒区域マップが使いにくい

きっかけは↓これでした。

NHKスペシャル|"夢の丘"は危険地帯だった~土砂災害 広島からの警告~

平成11年、広島で31人が亡くなった土砂災害を機に、国は「土砂災害防止法」を制定。人的被害の恐れがある場所での建築を制限するなどの対策に乗り出す。しかし、「警戒区域」の指定は、全国にある危険箇所の7割弱しか進んでいない。今回(筆者註:2014年8月広島での土砂災害)の被災地の多くも警戒区域の該当箇所だったが、県は半年近く、この事実を公表してこなかった。

「平成11年」だから、この前(平成26年8月)の土砂災害ではなく、かなり前のものです。この頃から課題があることは認識されていて、警戒区域の指定が進められていたんですね。

で、番組中で、警戒区域のマップと住宅地のマップを重ねてみると、結構な割合が(録画してなかったんで細かい数字は確認できませんが)重なっている、みたいなことをやっていたんですね。つまり、多くの人が警戒区域に住んでいると。

警戒区域のマップは公開されている(国交省だったかな?)ものを使ったと言っていたので、どんな情報が公開されているのだろうかと検索してみると、我らが神奈川県も情報公開用のページを作っていることが分かりました↓

神奈川県土砂災害警戒区域等区域マップ 土砂災害警戒区域及び土砂災害特別警戒区域 告示図書 : 神奈川県

でも、分かりにくいというか、すごく使いにくいんですよね。

カテゴリのトップは↓こんな感じで、地図から選択できて、悪くないのですが、

神奈川県土砂災害警戒区マップ(地図から選択)

上記で、例えば川崎市の麻生区を選択すると、次に表示されるのは↓この画面。

神奈川県土砂災害警戒区マップ(PDFファイルのリスト)

地図は消えて、住所から選ぶリストに。そして、リンクされている「情報」は図面のPDFファイル。これらはメッシュ上に分割されています。お役所によくある、所有している図面をそのままアップしてみましたパターンですね。

メッシュの境界と行政区分の境界は当然一致しないので、自分の住んでいる場所の情報を確認するためには、PDFファイルをいくつか開いて、そこに自宅が含まれているかどうか確認する作業が必要になります。

自宅だけだったら許容できる程度の手間ですが、幼稚園とか小学校、通学・通勤経路などもチェックしておこうなどと考えると、何回PDFファイルを開かなくてはいけないのだろうかと、気が遠くなります。

やっぱりこういうのは、広域の地図に重畳するような形じゃないと閲覧には不向きですよね。

これに使えそうなのが、↓ここで公開されているデータです。

国土数値情報ダウンロードサービス

<災害・防災>というカテゴリに、「土砂災害危険箇所」というのがあり、シェープ形式でデータがダウンロードできます。

このシェープファイルはGISの世界ではデファクトスタンダードですので、適切なGISソフトを使えば、地図に重ねたりするのは自由自在です。

なのですが、GISソフトを使うというのが一般の人にはハードル高いですよね。「QGIS」というフリーのGISソフトもあるので、開くだけなら簡単です。でも、背景地図も同時に読み込まないと、警戒区域のポリゴンがどこの地域に対応するのかは分かりませんし、やっぱりハードルは高めです。

ということで、このシェープファイルをKMLファイル(圧縮してKMZファイル)に変換して公開してみたのが、↓この記事でした。

神奈川県の土砂災害危険箇所ハザードマップ(Google Earth閲覧用KMZ形式): 主張

圧倒的に閲覧しやすくなったと思うんですがどうでしょうか?

でも、国交省のデータって、警戒区域と特別警戒区域を区別していないみたいなんですよね。神奈川県の公開データと微妙に相違があるみたいだし。

ということで、神奈川県も、もうちょっとがんばって、閲覧しやすい形式で公開していただけたらと思います。やっぱりおすすめはKML形式で、そのまま公開してGoogle Earthで閲覧させるというものでいいですし、そのKMLファイルをGoogle Mapに重畳した形のページを公開するとなお良いと思います。■

[2014年11月23日追記]
東京都、埼玉県、千葉県のKMLファイルも追加しました。あと、Google Earthの設定で色を変更しなくて済むよう、KMLファイル内のタグで色を赤に変えときました↓
土砂災害危険箇所のKMLファイル(東京、神奈川、埼玉、千葉): 主張

Google Earthアプリケーション開発ガイド KML、Earth&API徹底活用
Google Earthアプリケーション開発ガイド KML、Earth&API徹底活用

« 小田急で小銭のチャージを拒否された | トップページ | 宅配のおせちはがっかり率が高いんじゃないかと思う »

パソコン・インターネット」カテゴリの記事

旅行・地域」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 神奈川県の土砂災害警戒区域マップが使いにくい:

« 小田急で小銭のチャージを拒否された | トップページ | 宅配のおせちはがっかり率が高いんじゃないかと思う »

スポンサーリンク


スポンサーリンク


無料ブログはココログ