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2019年7月14日 (日)

不法占拠地帯でも住宅地図にちゃんと載っているんだなあ(川崎市川崎区池上町)

新聞を読んでいると、JFEスチールが民家に退去要請を出した、とかなんとかという記事があって(Web版の記事はこれ↓)、

JFEスチール、池上町民家に退去要請書 町内会、行政に協力求める 神奈川 - 産経ニュース

通知書は、同社の委任を受けた弁護士の名義によるもので、配達証明郵便で送付。「占有使用する土地はJFEスチールが地権者」であり、「直ちに建物を収去し、明け渡す」ことを求め、従わない場合は「しかるべき法的手続きをとる」と通知している。

なんでJFEスチールの土地に民家が?と思ったら、戦後のごたごたのときに住み始めた人たちが、今でも住み続けているみたいです。

産経の別に記事に詳しい説明がありました↓

「多国籍共生」比重増す川崎市 池上町問題、目をつむる姿勢に疑義(3/3ページ) - 産経ニュース

【用語解説】池上町

 川崎市の臨海部に位置し、大部分がJFEスチールの所有地。北側一帯は同社と貸借契約などが結ばれないまま多くの人が家を建てて居住する。同社によると、戦後の混乱期を経て、同社の前身の日本鋼管で働いていた労働者が仮小屋を建てて寝泊まりしていたエリアで、朝鮮半島出身の労働者が多かったため、いまも在日朝鮮人系住民の比率が高い。近年は外部から日本人や外国人の新規居住者が流入。行政の管理が及びにくく、無秩序に建物が立ち並ぶ中で放棄家屋が増え、防災・防犯面で不安が高まっている。

そういえば、つげ義春の漫画の「近所の景色」という作品に、こんな感じの地域(作中の地域は東京都の調布市となっている)をテーマにしたものがあったけど↓

20190717-_resize

これが描かれたのは、1981年だから、だいたい38年前。

まだ解決できていないこんな場所があるんですね。さすが、好きです ディープ川崎。

「近所の景色」では多摩川の河川敷だったので、川崎市幸区の戸手の方がイメージは近いのかもしれません。

戦後の残照、川崎市幸区「戸手4丁目12番地」多摩川河川敷不法占拠バラック村はいま

川崎にはいろんな場所がありますね。好きです カオス川崎。

で、話を池上町に戻しますが、この地域、Google Mapで見ても異様な感じが分かります↓

ある程度幅のある道路に面していない家屋が多すぎるし、レイアウトのいきあたりばったり感が半端ないです。周辺の普通の(行政が区画整理したであろう)区域と比べてみてください。

航空写真で見ても、際立っています↓

で、気になったのが、こういうエリアに関して、ゼンリンの住宅地図(表札の調査の情報に基づいて誰が住んでいるかの情報が掲載)には、どんな感じで載っているんだろう、と。

他の地域と同様、表札を見れば誰が住んでいるのかは分かるのでしょうが、そこはあくまでJFEスチールの土地。そんな情報を載せるのか?

確認してみました。

20190714-_resize

なんのこたぁない、普通に名前(表札の表記)が載っていました。

写真、左下から右上に走っているラインが、首都高速神奈川1号横羽線と東海道本線貨物線が並行しているものです。その右下側が池上町。くっきり載せるといろいろアレかもしれないので、雰囲気として味わってください。テクスチャが他の町域と明らかに異なります。

雰囲気はともかく、表記方法としては他のエリアと同じになっているため、地図の情報からでは、このエリアがJFEスチールのものだなんて、もはや分かりません。

この状態の解消については、JFEスチールも消極的(退去要請書は空き家らしきところにのみ送付しているらしい)に見えますし、あきらめかけているのかもしれません。

 

 

 

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