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2022年9月24日 (土)

「回数券払戻・ご使用に関するご意見」に対する京急バスの回答

羽田空港行きの高速バスの回数券には期限が設定されていないので油断していたら、コロナのゴタゴタの間に取り扱い中止&払い戻し期間が終了して、大損したという話を書いたのですが、


新百合ヶ丘⇔羽田空港のバス回数券が紙くずになった話: 主張


その中の1エピソードです。私もすぐに引き下がったわけではなく、交渉すればなんとかなるんじゃないかと思っていました。


羽田発のバスに乗るときは、席数を把握するためだと思いますが、事前に行先が記載されたチケットを買う形になります。回数券を持っている人は、その時に回数券を使ってチケットを発券してもらうというシステムでした。


窓口で回数券の話をすると、



「もう取り扱いが終了していて、払い戻し期間も終了してますねー」


「いやいや、回数券には期限も何も書いていないじゃないですか。払い戻し期間も短すぎるし、告知したって言っても、旅行もしないのにバス会社のホームページなんか見ないし」



という感じで、食い下がると、



「こちら(バスチケット販売のカウンター)も、委託を受けて業務をしているだけなので・・・」



という感じで、小さな紙片を手渡されました。


Photo_20220924103001
京浜急行バス(株)営業企画課
※回数券払戻・ご使用に関するご意見はこちら※
TEL 045-264-6894(平日 10:00~18:00)



「こちらにお問い合わせいただければと・・・」



なーんだ、対応してくれる窓口があるのね、ということで後日電話をかけることにしました。後日なのは、電話対応しているのが平日の朝~夕方だけで、バスチケットを買おうとしたその時にかけても無駄だったから。平日昼間は私も仕事があるんだけどなーと思いながらも、昼休みの時間帯にかけてみました。


最初に電話に出たのは女性で、型通りの回答を繰り返すばかり。


〇月〇日に取り扱い中止になる旨をホームページやバス乗り場で告知して、払い戻し期間を設けて、その期間は終了したので、対応できません、という内容。


払い戻しの期間が短すぎませんか? そもそもなぜ回数券をやめたの? 事情があるなら、やめてもいいけど、すでに売った分については責任もってバスに乗せればいいじゃないですか、それだけですよね。


などと、根っからのクレーマー気質を発揮していたところ、「確認して折り返します」とのこと。


1時間もしないうちに、電話がかかってきたのですが、仕事中だったために出られず。その後、空き時間にこちらから掛けました。電話をもらったことを伝えると、先ほどの女性ではなく、今度は男性が電話口に出ました。


まず、最初に「電話料金がかかってしまうので」ということで、向こうから掛け直してくれました。(+1点)


で、いよいよ本題に入りましたが、結論から言うと、完全にゼロ回答でした。ただいろいろと詳しい話も聞けたので、どんな内容だったか書いておきます。


まず、回答してくれた男性は営業企画部の課長補佐とのこと。そして、すでに何度も聞いた内容ではありますが、いつ告知して、いつ払い戻しを開始して、そしていつ払い戻しを終了して、そして、現在は払い戻しに応じることは一切できない、ことを告げられました。



「払い戻し期間が短すぎないか?」



という問いには、



「『ヤッカン』に定められた内容に沿って、設定されており、問題ない」



とのこと。


ヤッカンって何だ?って思う人もいるでしょうから、補足しますと、お湯を沸かすアレです。というのはうそで、「約款」です。客と会社との取り決めを書いたものという感じでしょうか。


お金を払ってサービスを受けるというのは、一種の契約になるんでしょうけど、いちいちお客ごとやサービスの種類ごとに約束を交わすのは現実的ではないので、そのルールをまとめて記しておいて、すべてそれに従います、という形にするものというのが私の理解です。


で、その約款に、1か月以上前に告知すること、告知した日から2か月以上の払い戻し期間を設けること、などが書かれているらしい。そして、今回それを大幅に上回る10か月弱の払い戻し期間を設けた、とのこと。


通勤や通学のバスだったらともかく、飛行機での旅行の頻度とか考えると、もっと長くすべきではと思いました。私の場合、帰省するのは数年に1回だもんなあ。それでも、そういう回数券を買うのは、「期限がない」という安心感からだったのに・・・


で、この約款なるもの、京急バスのサイトに公開されています。PDFファイルで19ページもある大作です。


京急バスの「一般乗合旅客自動車運送事業運送約款」

11ページに、



当社は、乗車券類を無効とする日の少なくとも1月前に、次の各号に掲げる事項を営業所等及び当該乗車券類に係る運行系統を運行する自動車内に掲示します。
 (1)乗車券類を無効とする日
 (2)掲示の日から無効とする日の少なくとも2月後の日までの期間内に限り前項に規定する取扱いをする旨



この箇所の前の部分に、払い戻しの金額の条件などが書かれており、「前項に規定する取扱い」はこれを指しているようです。


たしかに、明確に文書化されていますけど、こういうのを盾にとって、知識量が圧倒的に劣る一般の客と交渉するのってどうなんでしょうね。


交渉としては完全に劣勢で、払い戻してもらえる見込みはなかったのですが、興味本位でいろいろ聞いてみました。



「他にも苦情が来ているのでは?」


「この件で3件ほど電話があった」


「払い戻し期間をもっと長くしたり、売ってしまった分については使えるようにする、というやり方もあったのでは?」


「そうかもしれないが、三社(京急バス、小田急バス、東急バス)で決めたことで、例外的な対応はできない」



決定内容が不合理なものであっても、決定に多くの人が関わっていたり、他者が関わっていたりすると、人は強気に出れるよなーと思います。私も仕事の時は、「部署で決めたことなので」とか、「上(上司や上層部)が決めたことなので」とかで話を終わらせることがあります。だって、面倒くさいもんね。



「こういう要望は社内で共有されるのか? あなた(課長補佐)のところで止めてしまうのでは?」


「上司には報告する」


「上司がどういう回答をするか、教えてもらえないか」


「それはできない。自分の権限で処理する」



優秀な管理職です。愚客のクレームをいちいち上に上げているようじゃ出世はできないでしょう。上司からしてみたら、「おいおい、そんな話いちいちオレのところに持ってくるんじゃないよ、『約款ちゃんと読めよ』って言っときゃいいんだよ」というのが正直なところでしょう。



「回数券を廃止した理由は?」


「コロナの影響で収益が悪化したから」



なるほど。


私の貢いだ7,260円が少しでも赤字の穴埋めになったのなら幸いです。








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