死刑囚 永山則夫の手記「無知の涙」
死刑囚が獄中で書いた手記。
↓こんな感じのノートに書かれたもの。
著者は極貧の中、まともな教育を受けられないまま成長し、19歳のときに4人を殺害、逮捕され勾留中に著した。
読み書きが得意とはいえない状態で、↓こんな風に字を練習した跡も残っている。
裏表紙にはこんな説明が
四人を射殺した少年は獄中で、本を貪り読み、字を学びながら、生まれて初めてノートを綴った。
で、タイトルが
永山則夫「無知の涙」
だとしたら、どんな内容を想像します?
啓蒙、自責、悔恨みたいな内容かなと思ったら、全然違った・・・
獄中で相当の量の読書をしたのでしょう、急激に語彙を増やし、表現力を増していきます。が、やっぱり稚拙です。
後半は、哲学や心理学の難しい言葉がわんさか出てくる文章なのですが、稚拙な感じが払拭できない、背伸びした、若い文章。
でも、表現したいという気持ちが半端でなく、随所に秀逸な表現がちりばめられている。
でも、自意識過剰で、自己顕示欲が強く、そして反省の念は薄く、読んでいて不快に感じることも。
でも、急激に流れ込む大量の知識が、人に影響を与えていく過程が非常に興味深い。
中盤以降は露骨に過激な共産主義に傾倒していくんですよね。育った環境とか、当時の時代背景を考えれば、必然なのかもしれませんが。
難解な哲学や心理学の書籍に関して、あれを読んだ、これを読んだと書き、いろんな持論を展開。
言葉がムツカシイのであまり理解できませんでした。
理解できていないのに、読んだ本のことを書く。まるでこれと同じ状態。
でもやっぱり、ジャンルや好みにとらわれず、いろんな本を読んどくのは悪いことではないなあと思った。彼に関しても、私に関しても。
ちなみに読んだきっかけは、↓この本だったりしますが。
自分が昔書いた文章って、あとから読むと恥ずかしいですね。「恥の多い生涯を送って」います・・・
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