左巻きのロールケーキと右巻きのロールケーキ
『サイレントシンガー』(小川洋子著)という小説を読みまして、そして感想文も書きまして、
本筋とはあまり関係のないとこで、気になってしまい、夜も眠れないのです。うそです。
それはこんな箇所・・・
昨日の午後、製菓棟からおやつにもらった二切れのロールケーキ。アンズジャムが挟んであるそれは、片方が左巻きで、もう片方が右巻きだった。どちらかが完全で、どちらかが不完全だと分かったリリカは、不完全な方を老介護人に食べてもらおうと思った。
「不完全」と言っても、悪い方を渡そうというのではなく、「はぐれものを大切にした人には、その分、幸運がもたらされる」という信念から、リリカは「はぐれもの」が左巻き、右巻き、どちらのロールケーキなのかを考えます。
で、ロールケーキに右巻きも左巻きもないだろうと思ったんですね。だって、裏返せば右巻きが左巻きに変わるじゃないですか。つまり、縦縞のハンカチが横縞のハンカチに変わる(@マギー司郎)のと同じわけです。同じじゃないけど。
で、実は自分が思い違いをしているかもということに気づいたのです。私は袋に入れられ、パッケージングされたロールケーキを思い浮かべていました。なぜかというと、舞台となる「アカシアの野辺」の販売所で、リリカはお菓子その他もろもろの販売をしているんですよ。だから、その販売用のお菓子をもらってきたんだと思ったんですね。私のイメージではシンプルな透明の袋に入っている感じ。でも、引用箇所見てもらうと分かるように、そんなことは書いていないので、お皿に載せられたロールケーキをもらってきたのかもしれない。だとすると、置き方で右巻き左巻きが決まるので、当該シーンに不自然さはないわけです。
本なんてものは、大勢の人がチェックして出版されるから、そんな単純なミスはないですよねー。
よくよく考えると、パッケージされていた場合でも、右巻き左巻きを決定できる場合もあるなと思いました。パッケージの片面が明らかに表面(上面)ってときとかですね。こんなやつとか。
ということで、結論としては「ロールケーキに左右はある!」でした。でも、中道はないぜ。政治はそんなに甘くないってことさ。















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